当時の私はとにかくニキビを治したい一心で病院に通いました。
そのころは体に出来るものは医者が治してくれるものと思っていたので、ひとつの皮膚科がだめでも、別の病院に通ったりしていました。
でも、どの皮膚科でもニキビの治療は「ニキビは清潔にして、乾燥させるのがいいから」と説明をして、イオウカンフルローションと呼ばれるローション状の塗り薬を処方されるだけ。
清潔にするのは正しいと思いますが、肌を乾燥させるというのは、今にして思えば決して正しいニキビケアではないですよね。
当時はそれでも医者を信じて、その、肌を乾燥させるというイオウカンフルローションを、言われたままに毎朝毎晩顔に塗っていました。
「ニキビの所につける」と説明されたように思いますが、私は顔中にニキビがあったので、顔全体につけてましたね。
そのせいで、今も忘れられないエピソードがあります。
あれは高校1年生のときだったと思います。
所属していた部活の帰り道、私の隣を歩いていた友だちが驚いたような顔押して「ねえ、目尻に鳥の足跡ができてるよ!」と目尻を指して言いました。
当時私は16歳です。
いくら何でも目じりに鳥の足跡のようなシワができるような年齢ではありません。しかも、同い年の友だちから指摘されたので、本当にショックでした。
イオウカンフルローションのせいで、私の肌はバリバリに乾燥してたんですね。
肌の色はくすんで、鳥の足跡ができるぐらい小ジワだらけの顔になっていたんですよ。
とても高校生の肌ではないですよね。
また、当時はクラブ活動もあり、私の顔は一年中、日に焼けて真っ黒になっていました。
それも健康的な小麦色ではなく、ドス黒い不健康な色なんです。
学生でしたからお化粧などしていませんし、日焼け止めの知識もほとんどありませんでした。
ニキビの薬をつけて、そのまま日焼けすると、こんなに汚い肌になってしまうとは。。
知識が無かったばかりに経験した苦しみです。